2014.07.12 Category 18 企画プロデュース・パッケージ etc...design.
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小さなこどもたちが集まるきらきらわくわくの空間デザイン、
世田谷のhapica kids roomさんのお仕事が終わり、
次なるデザインは創業320年、福岡県八女市にある、八女茶の名付け親、矢部屋 許斐本家さんの
デザインを本格的にスタートしています。
現在の当主である許斐さんは14代目。
矢部屋 許斐本家を継承して行くために、
八女福島重要伝統的建造物群保存地区 平成26年度保存修理事業
許斐家離れ座敷修理工事に着手なさったり、
品質にこだわる茶商の「証し」だった『拝見場』と呼ばれる部分を整え、
とある大学教授さんのお力をお借りして、
日本サインデザイン協会が実施する第47回SDA賞に応募、
そして、蒼々たるサインデザインの中、『サインデザイン奨励賞』を受賞なさったり、
今、矢部屋 許斐本家さんは、許斐さんの想いに賛同をなさった様々な方が、
このみ園さんのために動いて下さっています。
そしてわたしは、光栄にも『喫茶室』と『展示スペース』のデザインをご依頼頂きました。
こちらのスペースには、喫茶室が出来上がります。
ずいぶん前から思っていました。
日本の食、お茶とか乾物とか、長い間コツコツと時を重ねて来られた商人さんに、
デザインと一緒にお役に立ちたいと。
日本文化は大好きなのですが、今までお勉強不足だったわたしは、
その世界に詳しい三重や大分の友人のチカラを借りて、本を読んだり調べものを
したり、直感的な発想とはまた違う、
ぐっと指を何かに押し込むような時間を過ごさせて頂いてます。これが、また楽しい。
このみ園さんでのお打ち合わせは、いつも許斐さんが優しく美味しいお茶を煎れて下さいます。
このみ園さんには、その昔、お客様をおもてなしする『接待場』として
使用なさってたところも残っているのだけど、今回はお客様からお金を頂いて、
おもてなしをする喫茶室を開設。
なので、他のお茶屋さんが、どんな時間をおつくりになっていらっしゃるか、
hapicaさんで東京出張中、許斐さんにも東京に来て頂き、
そして同じく八女で、創業240年の田中製粉さんも一緒に東京へ。
(福岡県は国産小麦生産量が日本で2番らしいです。)
このみ園さん、田中製粉さんは、九州ちくご元気計画というプロジェクトで
出逢い、わたしはこのみ園さんの研究会担当講師に任命頂き、
田中製粉さんの講師は、
偶然にも15年のお付き合いになるディレクター首藤ひとみ女史が講師に。
これはご一緒しない手はありません。
ということで、とっても多忙なひとみ女史も東京へ来てもらい、
みんなで同じ時間を共有。まずは素敵なHIGASHIYA GINZAさんでお待ち合わせ。
手元のお写真は撮影可能とのことでしたので、こちらはその日の選べる和菓子たち。
ご提供のしつらえ、本当に素敵です。
その後は、京都が本店、一保堂さん 丸の内店へ。
『わたしが場所を調べておくね!』と、慣れていないこともしたもんだから、
てっきり丸の内ビルの中と思い込んでいたところ、タクシーの運転手さんが
新人さんで、道を間違えて下さって、いきなり現れた一保堂さん。
ツイると思う、ポジティブ4人。次回からはひとみちゃんに調べてもらおう。
元気計画の総合プロデューサー江副さんの才覚は本当に凄い。
のんびり屋の許斐さんとわたし。
(そうは見えませんか?お仕事なので頑張ってますが3日ボーーと出来るタイプです。)
段取り素晴らしい!キレキレの田中製粉さんとひとみちゃんチーム。
ココが入れ違っていたら、こんな関係にはなれなかったでしょう。
そして、わたしたちチームは、おふたりにとってもお世話になりました。
其れはさておき、
満席の一保堂さんで、少々待って、レクチャーを受けてみました。
14代当主、始めて受けるレクチャーです。一生懸命なお姿が可笑しくて可笑しくて。
そして、昨日は緒方慎一朗さんがプロデュースなさった、福岡 赤坂の万さんへ、
(写真は万さんfacebookより)
オーナーの徳淵さんは、ひとみちゃんと永いお付き合い。
なので、わたしまで甘えさせて頂いて『今日は視察です!』と色んなところを拝見。
いつもと同じように、美しい所作の男性、徳淵さん。すっかり長居を致しました。
はい、3時間。許斐さんもご来福頂いて。
今、許斐さんと一緒に、ひとつひとつを選んでいます。
お湯は釜に入れるのか、風炉なのか。
カウンターの高さは? 茶器は? ご提供方法は?
灯りは? 座布団の素材は?色は?
テーブルに使う素材は?色は?椅子の高さは?素材は?
なぜその素材と聞かれたら?
喫茶室に来て下さった方が
『どうしてコレなのですか?』とご質問を下さったときに、
全部理由があるものを入れ込んで行きたいと考えています。
まずは、わたしが『本当』を知らなければ。
お茶の世界の言葉はわたしにはまだ宇宙の言葉のように聞こえます。
とは言え、このみ園さんは茶人ではなく茶商。
茶商ならではの、空間をおつくりするつもりです。
ということで7/14(月)より、
たぶん10年ぶりくらいに京都へ行って来ます。偶然にも祇園祭。始めて観ます。
色んな素材と今のデザインを観るために。
矢部屋 許斐本家さんの喫茶室、展示室は2014年11月1日に開設です。
通常は、お茶と和菓子のセットのご提供となりますが、
OPENの日は、先ほど、大好きな料理家さんのひとりゴトウタカコ氏を
抑えました。
デザインはまだ組み立て中ですが、もうお披露目のことを考えています。