2016.09.09 Category 22 O邸さま別荘リノベーション工事 story
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わたしは、Parisという街が大好きです。
『肌に合う』という言葉がピッタリで、どこが好きとか説明が出来ないのです。
年に2回はParisに行くという決めごとを5年間繰り返してきました。
そして何時しか、
Parisのアパルトマンのような空間を日本に造りたいと、切に思うようになりました。
そして、その願いは今年の初春に叶い、今、由布院でお造りしています。
O邸さま由布院別荘リノベーション工事、
オーダー頂いたテーマは、念願の『Parisのアパルトマン』です。
beforeは、こんな感じでした。北欧をテーマに造られたお家だったとのことです。
和室もありました。
お施主さんからのオーダーは、日本の雑誌で見るような、『ステレオタイプではないParis』
行ったことがあり、空気感を感じたひとだけが造れるParis。
Parisは色んな顔を持ちますので、どこにターゲットを当てるか、
それは、お施主さんの雰囲気、お人柄を見つめることにより、
カチっとデザインコンセプトが固まりました。
現場は9月22日のお引き渡しに向けて、着々と進んでいます。
施工は、共に、Parisで過ごしたこともある、
古くからの友人、まちこちゃん率いる株式会社Linewoodさん。大分の会社です。
まずは、Parisの色ではない、木部をすべて消します。
この白はParisに行ったことがあるひとにしか分からない白。
まちこちゃんなら、分かります。
床は、もちろん、ヘリンボーン。
ヘリンボーンは、
上質の素材を使い、熟練の経験を持つひとが貼らないと、『Paris風』に変わってしまいます。
素材感、色、丹念に選びました。
そしてビックリなのは、
ヘリンボーンは、大工さん一人で施工をしないと、最終到達点でズレが生じるため、
1週間かけて、大工の工藤さんが、ひとりでコツコツコツコツ貼って下さいました。
もちろん、熟練の経験を持っています。この細かさ・・・・。
とっても大変な作業なので、『貼るのストレスでは?』と聞いてみたら、
満面の笑顔で、『僕、ヘリンボーン貼るの大好きなんです!』と。
こういうひとでないと、大工さんには、きっと成れないんだなぁ。
和室だったところはセカンドリビングへ。600角のタイルを貼りました。
これが、大成功! 美しい空間に仕上がりました。
壁のクロスもポイントで、珍しく柄物を。ストライプ柄、探しました〜。
お施主さんご夫婦は、お品のある空気感をお持ちで、クロスだけではなく、
家具、照明など、すべての選択において、心に置いたのは、『見合う品があること』
来週には、ここに、素敵な扉が入ります。前からあったサッシには真っ白な格子が入ります。
扉や格子が入る事で、ぐっとParisの雰囲気が溢れ出すことと思います。
その他、クロークやセカンドリビングにも。
ドアハンドルひとつ、取っ手ひとつ、日本中を探しました。見たことがないもの。
こういう部分の積み重ねが、空気感を創って行きます。
クロークドアのimagdは、こちら。
ハンドルはお写真と形状は違い、ぐっとデコラティブです。格好良いんだなぁー。
選び尽くした、家具や照明もスタンバイしています。
こちらは、メインリビングのシャンデリア。もちろん、メダリオンも入ります。
現在は、シンプルな空間になっていますが、ここに、ドアや金具、照明、家具等が
入って行き、独特のParisのアパルトマンが仕上がることと、自信を持っています。
なぜなら、現在の段階で、とても仕上がりが良く、『Paris風』は、感じないからです。
それは、Linewoodさんを始め、現場監督の土屋さん、大工の工藤さん、塗装の安部ちゃん、
まだまだ沢山の職人さんたちが、わたしの意図を理解して下さり、
丹念に丹念に、ご自分の職を、全うして下さった積み重ねだと思います。
ベースはすべてをつくります。そして、そこに入るすべてのモノを静かに引き立てます。
現場はほとんど決めごとも終わり、せっかく由布院に行くのに、とんぼ返りの時期は過ぎ、
帰りにおはぎを買って帰る余裕が出てきました。